のどぼとけの少し下にある、バセドー氏病などで有名なホルモン、内分泌器官です。甲状腺も色々な病気があり、痛みを伴う急性、亜急性の炎症から、慢性の疾患、バセドー、粘液水腫などの内分泌疾患、自己免疫、良性・悪性腫瘍などがあります。診断も、形・位置の診断、機能の診断と多岐にわたりますが、系統的に検査をすれば、比較的的確に診断され、治療につながってゆきます。内科、外科、耳鼻科と関係があり、どの科に主体になるかは、各々の疾患で決まります。
喉頭の骨組みは軟骨で、のどと気管、肺の中間に位置し、呼吸と嚥下を区別しその中にある声帯が、とじてそのすき間を空気が通って、楽器のリードのように振動し、声を出す働きをしています。喉頭癌の主症状は声がれです。声がれは喉頭に何らかの異常があればおこるわけですから、風邪などで声帯が赤くはれてもおこり、たばこ、声の使い過ぎでも声がれはおこりますし、声帯を動かす神経が麻痺してもおこります。
また、甲状腺の疾患、食道癌、肺癌、大動脈瘤、縦隔洞腫瘍などと、喉頭以外の悪性腫瘍でも声がれがおこる可能性もあります。よく知られているポリープ、謡人結節、などでも声がれがおこります。
ですから声の調子がおかしい、悪い時は、ぜひとも声帯の観察が必要です。口をあけて、舌圧子でおさえたぐらいでは診ることは不可能です。ですから声の調子がおかしい時は、声帯がちゃんとみえる耳鼻科を受診され、はっきりと診断をつけ、各々の状態、疾患にあった治療をして、生活指導にしたがって下さい。喉頭癌は早期発見の比較的容易な癌で、治癒率も高く、放射線とか、レーザー手術だけで治癒することも多いものです。ぜひ早期発見、早期治療を心がけて下さい。
口を開いただけでは、殆ど見ることはできません。
鼻咽腔といって、鼻の奥の突き当り、のどちんこの後上裏にありますので、耳鼻科の特別な器具が診察には必要となります。アデノイドは、3、4才ごろより大きくなり、14、15才で萎縮して小さくなります。
小児期の年齢の子供では、鼻の突き当りにだれでもあるわけです。このアデノイドには、いろいろの中耳炎を起こす細菌が平素から棲みついています。体調を崩したり、風邪を引いたりと、感染をおこし急性中耳炎や浸出性中耳炎をおこしたり、またアデノイドのサイズが増大すると問題がおこるわけです。つまり鼻から呼吸ができないため、鼻づまり、いびき、口をポカンとひらいている、よだれが出やすいなどですが、鼻の奥と中耳をつなぐ耳管を圧迫、閉鎖して滲出性中耳炎(急性中耳炎のように痛みはないが、軽度の難聴)をおこす原因となります。
最近、注目されている小児期の睡眠時低・無呼吸症候群では、このアデノイド増殖症と扁桃肥大が、主な原因ですので、これも耳鼻科でしっかり診察して、適切な診断のもとで手術の適応を決めます。
口を開いてのどの奥の両側に、そら豆大ぐらいの大きさの、イチゴのような表面のものがみえますが、これが口蓋扁桃、いわゆる扁桃腺です。
外からの細菌などの侵入を見張って、免疫の働きをしていますが、強力な病原菌が入ったり、体力がおとろえていると炎症をおこし、扁桃は赤くなり、膿がついたり腫れたりして痛み、発熱等の炎症症状をおこします。治療としては、うがいなど、のどの清潔、殺菌と、病原菌をたたく抗菌剤、及び症状をやわらげる消炎、鎮痛、解熱剤の投与、及び全身的には、安静、水分の摂取などでしょう。ただし、炎症の程度、合併症については様々ですのでのどを常時観察して、いざという時には、切開とか摘出術などを手段として持っている耳鼻科医専門医に受診することが良いと思います。ひどい炎症で扁桃周囲膿瘍をおこしていれば、緊急の切開、排膿手術、及び全身管理が必要となりますし、のどの口を開いて見える範囲だけでなく、もっと下方へ炎症がひろがって、喉頭蓋炎・仮性クループなどを、合併していれば呼吸困難、窒息など大変なことになる場合もあります。
しっかりと局所を観察できる手段をもった、耳鼻科医への受診が必要と思います。また、扁桃のみでなく、体の他の臓器へ悪い影響を及ぼすこともあります。扁桃の炎症は、そんなに強くないのに腎炎(IgA腎症)、掌蹠膿疱症、胸肋鎖骨過形成、リウマチ性疾患、尋常性乾癬などの病気をおこしてきます。これを病巣感染といいますが、その病巣として扁桃、副鼻腔、う歯などがあります。
これも的確に診断をして、手術によって、他の臓器の疾患を軽快させることができます。どれも重要な疾患です。”扁桃肥大”というお知らせを学校の耳鼻科健診のあとにもらってこられることがあろうかと思いますが、これは健診では、詳しく病状などを児童から聞くことが出来ないため、問題を抱えている可能性のある扁桃肥大を指摘していますので、耳鼻科専門医を受診して、問診・視診・臨床検査を受けて、上記のような扁桃についてのチェックを行い、これからの治療方針を決めようというものです、大きいからといって無闇に手術をするわけではありません。
舌は感覚のするどい場所ですので、痛みが主な症状です。舌縁部によく発生するのですが、舌の横、やや後ろよりの歯に接する部分が多いようです。ですから歯や入れ歯による刺激も原因のひとつではないかと考えられています。初発症時は舌炎、口内炎と余り差がありません。耳鼻科医の診察を受け、所見をよくみて、あやしければ生検といって一部を切除して、癌かどうかという病理検査をおこなって、治療にかかわるわけです。
放射線治療、手術、化学療法などを癌の性質、広がり、転移の有無によって選択されます。大きな設備も必要ですし、適切な施設への紹介が必要と思われます。
主に顎下腺、また耳下腺にもまれにできます。
胆石、腎臓結石と同じように石が出来て、唾液が出る管につまったり、炎症をおこして痛み、とくに食事をとったときに腫れ、痛みが強まります。指で石をふれる場合もあります。
唾液腺造影、エコー、CT、MRIなどの検査をしてどこに石が出来ているかによって、手術方法も決定されます。
口の中は大変敏感な所です。小さな口内炎でも食物がしみたり、気になるものです。
原因はさまざまで風邪などのウィルスによるもの、カビの仲間によるもの、入れ歯が当たってできるもの、全身的な貧血などが原因となることが多いようです。まれに、ベーチェット病、悪性腫瘍、血液疾患の初期など重大な疾患がかくされている場合もあり、耳鼻科、歯科など専門医にしっかり診断をして、治療をされることが大切と思われます。
一般的には、うがいなどで、口内を清潔に保ち、傷面に適切な薬を塗ったり、原因疾患に対する対策がとられます。
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